群馬県太田市でポルトガル語劇を上演
2025.12.12
2025年12月6日(土)、ポルトガル語を専攻する学部2年生が、群馬県太田市学習文化センターにて、本年度の外語祭で上演したポルトガル語の喜劇「ウ?ジレタンチ(O diletante)」(マルチンス?ペーナ作)を公演しました。本公演は、同年11月に本学と太田市が締結した包括連携協定に基づく取り組みの一環として実施されたものです。
当日は、公演に先立ち、穂積昌信太田市長、ラファエル?フランサブラジル大使館教育部長、武田千香理事?副学長からご挨拶がありました。太田市や大泉町に暮らすブラジル人市民や子どもたちをはじめ多くの来場者が会場を訪れ、ポルトガル語による演劇とともに、日本語字幕を通じて物語を楽しみました。演目は、19世紀のリオ?デ?ジャネイロを舞台に、オペラ愛好家の父と娘の縁談をめぐる騒動を描いた痛快なコメディです。学生たちは、外語祭での経験を活かしながら、太田市向けにアレンジを加えた演出で観客を魅了しました。
また、今年度はブラジル人留学生4名も同行し、学生との交流を深める機会ともなりました。公演後には、観客との歓談の場も設けられ、言語や文化を超えた温かな交流が生まれました。
本公演は、東京外国語大学基金の助成を受け、太田市との共催、駐日ブラジル連邦共和国大使館およびギマランイス?ホーザ文化院の後援により実現しました。今後も本学は、地域社会との連携を通じて、多文化共生と国際理解の促進に貢献してまいります。
<参加した学生の感想>
吉田 和叶さん(代表:国際社会学部2年)
集団で一つのものを作り上げるのはとても大変でした。限られた期間でしたが、それぞれが全力を尽くしたおかげで成功を収めることができました。また語劇を通して、普段の授業とは異なる視点からブラジルやポルトガル語への理解を深めることができました。この8ヶ月は皆が様々な方向に成長した、とても実りのある期間でした。
宮部 楓子さん(国際社会学部2年)
語劇を通して、言語だけではなく、ブラジル人を意識した感情表現や動きなども留学生や先生などと繰り返し練習し、みんなでより良いものを作るために充実した日々を過ごせました。太田市では、ブラジル人の方にもお越しいただき、交流することができ、今後の学習にもつながる有意義な取り組みをできたと思います。
花城 康真さん(国際社会学部2年)
ポルトガル語で、普段の自分とはまったく異なる役に挑戦し、言語と同時に表現することの難しさを強く感じました。また、演技に加えて広報やポスター制作にも関わり、自分の得意分野を活かして作品づくりに参加できたことが、特に印象に残っています。
中村 千暁さん(言語文化学部2年)
出身地である島根県にはブラジル人が多数居住しており、彼らとの交流を通じてポルトガル語への関心を抱くようになりました。語劇の練習、そして2回の公演(外語祭と太田市)は、語学力の向上のみならず、異文化理解の重要性を体感する貴重な機会となりました。この経験を活かし、来年2月からのブラジルでの留学生活に臨みたいと考えております。
川村ルアナ明日香さん(留学生)
本年9月より皆様の演技を見てきましたが、ポルトガル語の発音や演技面において著しい成長を感じることができました。ブラジル人として、ブラジルの文化に関心を持ってもらえることは大変嬉しく思います。語劇をポルトガル語で上演することが、東京外国語大学と太田市の架け橋になることを期待します。